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【回転期間の話】 |
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9/1号ハンドシェイク掲載 |
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企業の財務的健全性を見る指標の一つに、売上債権回転期間と言うものがあります。この意味するところは、売上債権を計上してからどの程度で現金化できるかを表すことにあります。期間が長くなれば、滞留債権や不良債権の発生が考えられ、仕入債務との関係では資金繰りにもマイナスとなります。算式は、売上債権の回転期間(月)=期末売上債権÷(年間売上÷12)となります。期末売上債権には割引手形、裏書手形も含めます。業種業態によっても差はあると思いますが、財務省の法人企業統計調査(平成19年1〜3月期)を基にしますと、全産業では1.9ヶ月前後と推定されます。 以下、前述の算式により計算してみますと、単体、個別ベースで、このU社の売上債権回転期間を見ますと、平成14年(各12月決算)23.8、15年24.6、16年21.7、17年21.2、当期純利益は、14年316,042千円、15年338,593千円、16年349,824千円、17年459,600千円と利益的には増益基調を保っています。キャッシュ・フローベースでは、営業活動によるキャッシュ・フローは、14年-2,717,401千円、15年-5,064,974千円、16年2,140,640千円、17年-908,313千円と16年を除き、何れの年も本業からのキャッシュ・フローはマイナスとなっています。売上債権回転期間のみならず、営業活動によるキャッシュ・フローを併せて見ることによっても、U社は本業や売上債権の現金化の面でも、状況が芳しくなかったのではないかとの推測が働きます。また、17年の売上債権の総資産に占める割合は57.1%と大きなものとなっていますが、粉飾決算の手法上、収益の水増しは架空資産の計上を伴うことの証明かもしれません。 |
一方、同じく単体、個別ベースでの売上債権回転期間は、東証一部上場のリース会社O社では、18年(各3月決算)4.2、十九年4.9、T社では、18年(各3月決算)4.9、19年4.0、大証一部上場のリース会社N社では17年(各九月決算)3.4、18年3.5と計算されます。割賦債権・割賦売上のみの関係を見ると、U社、16年35.4、17年35.9、O社、18年29.1、19年33.3、T社、18年22.9、19年21.6ですので、全体の売上構成の内容も大きく影響します。簡単な比較ではありますが、業界や会計方針をも含めた個別企業の特殊性を考慮しても、U社の場合、新興市場に上場していることも考え合わせますと、元々指標的には回転期間が長いか、売上構成に偏りがあるものと考えられ、安全性や健全性の観点からは注意が必要であったことが伺えます。 企業の財務的健全性を推測する手法の一つとして、回転期間分析を利用してみることも有用です。 |

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