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船橋のげんき娘 


【中小企業における事業承継手続きとその準備】


6/1号ハンドシェイク掲載

 現在、日本の中小企業は約430万社で、その経営者の平均年齢は58才ですが、この10年間位で現在の経営者は引退してゆくと予想されます。高度成長期に創業した世代が一斉に引退時期にはいるからです。
 
 そこで、本稿においては、相続法規、会社法、破産法、民事再生法等を考慮しつつ、中小企業の事業の承継手続について考えてみたいと思います。

 まず、厳しい言い方になりますが、自分の経営している企業に、自分の子供等に継がせるだけの将来性、つまり、継続した収益性がない場合には、事業の承継を断念して、事業を整理し廃業することを考える必要があります。
 
 この場合の法的手続には、私的整理・民事再生手続・破産手続があります。

 次に、自分の経営する企業に収益力があり、子供等に事業を承継させるだけの継続性を有する場合について考えてみます。この場合にも相続等で株式が分散し事業を維持できなくなることのないように、事業の承継について十分な準備が必要です。

 はじめにすることは、企業の経営資源と経営リスクや現経営者と後継者の現状を認識し、相続発生時に予想される問題点を考えたうえで、引退する10年くらい前から事業承継計画を立てることです。その内容は、今後の事業の売上や利益の予想、会社の定款や株式の変更、関係者への説明、遺言の作成や持ち株の生前贈与、後継者の育成方法等を年度ごとに計画するというものです。

 このときに重要なことは、後継者以外の相続人に配慮しつつ、後継者へ株式等を集中させることです。株主総会で重要事項を決議するためには3分の2以上の議決権が必要になるので、他の相続人の遺留分を守りつつ、生前贈与や遺言を用いて後継者へ株式を集中させてゆきます。また、分散した株式の買取りや、議決権制限株式の発行と遺言を組み合わせることが必要な場合もあります。

 このような点を考慮しながら事業承継計画を作成し、実行してゆくことです。

 また、親族や従業員等に後継者候補がいない場合には、M&A(合併と買収)により会社を売却するという方法もあります。

 この場合にも計画は必要で、無駄な経費の削減、不必要な資産の売却、現経営者と企業との線引きの明確化等の手続を進め、企業価値を維持増大させてゆきます。そして、定期的に企業の売却価値を算定確認しつつ、売却仲介機関に相談してゆきます。

 現在の中小企業経営者の平均年齢からいって、大多数の現経営者は事業承継計画を立てるべき時期にきています。整理・承継・売却とどのような方向に進んでゆくにせよ、目先の経営にだけとらわれず、第三者による専門的チェックのもと、十分な計画を立てて歩んでいっていただきたいと思います。

相続法規、会社法、破産法、民事再生法等を考慮しつつ、中小企業の事業の承継手続について

継続した収益性がない場合

事業の承継を断念して、事業を整理し廃業する

子供等に事業を承継させるだけの継続性を有する場合

後継者以外の相続人に配慮しつつ、後継者へ株式等を集中させること

親族や従業員等に後継者候補がいない場合

会社を売却する
   
   

  
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